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2007'06.07 (Thu)

夢を追いかけて (後半)

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心の糧・きっとよくなる!いい言葉
                       07.6.7  Vol.217   
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こんにちは! 作家 中井俊已です。 http://www.t-nakai.com/
このメルマガが、今日もガンバルあなたの「心の糧」となりますように・・。
                           
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夢を追いかけて (後半)

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前号で、小学5年生のときから

 ●プリンス・エドワード島に行きたい。

 ●本を出版したい。

という夢をもっていた岸信子さんのお話をしましたね。

岸信子さんは、10人の子どもをもつ母親です。


今日は、その後半です。

後半も長ーいので、時間のあるときにごゆっくりお読みください。



では、続けます。



▼「決心」に至る岸さんの心境は次のようなものでした。

 今、子育てに手一杯の現実で、
 夢を追いかけているとストレスが溜まるばかり・・・。

 あれもできない、これもできないという理由を
 子どものせいにしている。

 それは、おかしい。

 大好きな人と結婚できて、3人の子どもに恵まれたのに、
 この現実を受け入れないのは、自分がよくない。

 自分が変わろう。



▼岸さんの「決心」はこうでした。

 「今しかできないことを楽しもう。
  
  この現実を否定してしまう夢なら、
  今は、ひとまず横に置いておこう。
  
 (押入れにしまって、ガムテープをしておこう。)

  大切なのは今、この時だから」



▼岸さんはその決心を具体的な行動で表わしました。

 そして、その行動を習慣としました。

 それは、毎日「良かったノート」をつけるということです。



▼この「良かったノート」は、
 岸さんが小学5年生のときに、
 
 大好きだった物語『少女パレアナ』
 の少女パレアナに習って名づけたノートです。



▼『少女パレアナ』の主人公、パレアナはプラス思考の女の子です。

 コップに少ししか水が残っていなくても、
 
 「わあ、よかった。こんな暑いときに、水が飲めてうれしい!」

 と言うような子なのです。

 小学5年生の彼女は、自分もこんな女の子になりたいと思って、
 パレアナのように「良かったノート」をつけていたのです。



▼岸さんは、その当時の自分を思い出し、
 また毎日「良かったノート」をつけることにしました。

 その「良かったノート」には、
 子どもたちのことが書かれるようになりました。

 長男が今日、こう言ったとか、次男がこうして嬉しかったとか・・・

 小さなうれしかったこと、
 良かったこと、面白かったことを見つけて書き留めておくのです。



▼たとえば、まだ幼い長男との楽しい感動的な会話。

 
 あるとき、長男が聞きました。

 「お母さん、どうして空にお星さまがあるか知ってる?」

 「えっ、どうしてかな?・・・」

 「お母さん、知らないの?
  じゃあ、教えてあげようか」

 「うん、教えて」

 「それはね・・・

  空がさびしくないようにだよ」

 (この子って、なんて詩人なのー、と母はいたく感激)


 その日の「良かったノート」に書きました。



▼また、次男との楽しい会話。


 ある日、次男が叫びました。

 「お母さん、大変だ、おっことしちゃた。」

 「なに?なにをおこっとしたの?」

 「鼻くそだよ」
 
 「えっ?鼻くそ・・・」


 この次男は鼻くそを丸める趣味があったのです。

 「ああ、だいぶ大きく育てたのになあ」

 「そ、そう。どこにいったのかしらね。
  見つからなかったら、また育てればいいじゃない」(笑)


 こんな話を、
 その日の「良かったノート」に書きました。



▼そうしているうちに彼女は気づきます。

 子どもって、大人と全然違う発想をする。

 何て面白いんだろう。

 何てユニークなんだろう。

 何て可愛いんだろう。

 子どもという時期は、今しかない。

 子育ては今しかできない。



▼「良かったノート」は3年間続けました。

 毎日、楽しかったこと、面白かったこと、うれしかったことを
 発見していきました。

 それ以後は、「良かったノート」が必要となくなるほど、
 毎日が楽しかったこと、面白かったこと、うれしかったことの
 連続となりました。

 「子育てって、本当に楽しい!」

 次々、子どもが生まれ、
 いつしか彼女は、10人の母親になっていました。



▼小学5年生からの

 ●プリンス・エドワード島に行きたい。

 ●本を出版したい。

 という夢は、遠いところへいったかに見えました。


 しかし、そうではなかったのです。



▼あるとき雑誌の童話のコンクールが目にとまりました。

 書くことは好きだったので、
 ふと書いて応募してみようと思い立ちました。

 アイディアは、
 「良かったノート」にたくさんありました。

 難なく書き上げ、応募しました。

 すると、
 なんと最高賞を受賞したのです。



▼表彰式に行って、賞状と副賞を受けました。

 副賞は海外旅行でした。

 と言っても、
 どこに行ってもいいというわけではありません。

 指定された場所へのペアの航空券が渡されるのです。



▼その副賞が書かれている紙を見て、岸さんは驚嘆しました。

 鳥肌が立ちました。

 そこには、
 大好きな『赤毛のアン』の舞台となった地名が書かれていたのです。


 ●カナダ


 えっ、まさか?
 

●カナダ、プリン 


 冗談じゃないよ・・・


 そこには、本当に、
 
 岸さんが小学5年生から行きたい、行きたい、行きたい
 と夢見ていた地名が書かれていたのです。

 ●カナダ、プリンス・エドワード島



▼ちなみに、岸さん夫妻は結婚当初からお金がなかったので、
 新婚旅行に行っていません。

 その後も子どもが次々生まれるはで、
 とても旅行どころではありません。

 海外旅行は、一度も行ったことがありません。

 夢のまた夢でした。

 それが、あこがれの
 プリンス・エドワード島に行けるのです。

 しかも、この世で最も大好きな人、夫とふたりで・・・。



▼「一生に一回のチャンスだから、
  子どもたちのことは心配しないで行ってきなさい」

 と岸さんのお母さんが、
 10人の子どもたちの世話を引き受けてくれることになりました。

 こうして、
 岸さん夫妻は、数日間、夢のような楽しい旅行ができたのでした。

 1つ目の夢は思いがけず実現しました。



▼その後、10人の子どもを生み育ている岸さんは、
 地元の熊本県民テレビで、ときどき取り上げられようになりました。

 そんな中で、熊本日日新聞の人から、

 「岸さんの子育てのご経験を書いて出版しませんか」

 という誘いがきたのです。

 岸さんは、10人の子どもを抱えて、
 自費出版するお金など到底捻出することはできないし、
 とても無理だと思いました。

 「いえ、お金はいりませんよ」と新聞社の人。

 「えっ、タダですか?」

 「はい、そうです」

 「えっ、タダ!? じゃあ、やります、やります、やります!」



▼まもなく1冊目の本『子育てって楽しいよ!』が生まれました。
 
 これは、岸さんが10人の子どもを育てた経験、
 『良かったノート』が元になっています。

 こうして2つ目の夢が実現したのです。

 

▼岸さんは言います。

 「夢は大切です。
 
  でも、夢中になっていると、もっと大切なものを忘れてしまう。

  夢を横に置いて、目の前の大切なものと向き合うことで

  夢が叶うこともあるんです」



▼岸さんは、自分の夢を横において、

 目の前の大切な人たち、夫、子どもたちのために、
 
 毎日、一生懸命に楽しくがんばりました。


 そのご褒美に、
 
 彼女がまったく予期しない最高の形で、
 
 夢は叶えられたのだと私は思います。





★ あなたが幸運になれるヒント ★

  夢をあきらめない。

                       
                       (^.^)
              目の前の人、目の前のことを大切に・・・
 

 「追いかけ続ける夢は、いつかきっと叶えられるものですよ」
               
                 (モンゴメリー著『赤毛のアン』)


お話:岸 信子さん

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
●おすすめします!!

 岸 信子さんの絵本『こちらたまご 応答ねがいます』
http://tinyurl.com/2sgq4m
 
七男三女! 大家族のお母さんが描いた「いのちのお話」
 
  主人公、卓(たかし)を呼ぶ不思議な声。
  それは危険をかんじた受精卵からのSOSだった……。

  やがて弟となる「受精卵」と交信する主人公を通して
  妊娠から出産までが学べるユーモアあふれる作品。
  いのちの大切さを、わかりやすくおもしろく教えてくれます。

  ■対象年齢:小学校中学年から
  ■第1回福永令三児童文学賞受賞作品
  ■日本子どもの本研究会選定図書
  ■全国学校図書館協議会選定図書

 
 なぜ、この絵本が生まれたのか?
 岸 信子さんのインタビュー  http://tinyurl.com/39wqry

 熊本県民テレビホームページ上に
 いまエッセー「信子かあさんのきょうの絵日記」を連載中です。
http://www.kkt.jp/column/diary/index.html
   
         
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